【開催概要】
タイトル | 地方創生って、ほんとのところ何なの?ー人口減少時代に人口増を達成している流山市の場合ー |
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日時 | 2019年10月29日(火) 18:00〜20:30 18:15-20:00 研究会 (18:00〜 受付) 20:00-20:30 交流会 (ビールとスナック) |
場所 | 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社 本社 東京都品川区西五反田 四丁目32番1号 東京日産西五反田ビル 2F (東急目黒線 不動前駅より徒歩2分) |
講師 | 河尻 和佳子 (カワジリ ワカコ)氏 流山市役所 総合政策部マーケティング課 課長 |
参加費 | 500円/人 (交流会費込み) ※ BPIA会員以外の方も参加できます |
「母になるなら、流山市。」
有名な観光資源もなければ、子ども医療費の助成などの各種手当てもごく普通の流山市。
だが、多くの自治体が人口減少に苦しむ中、過去15年間で人口1.24倍、10歳未満の子ども世代の人口も約1.5倍に増加している。
流山市は、あえて30代から40代前半の共働きファミリー(DEWKS)をターゲットに絞り、シティプロモーションを展開してきた。当然、「自治体は、市民”みんな”のためにあるんでしょ?」「子育て世代を優先して、他の世代は無視するの?」「子どもを生まない人は要らないってこと?」そんな声があがるリスクもあった。
しかし、このまま人口が減っていったら、いまある街のかたちを維持していくのが難しくなる。
流山市の場合は今後増える高齢者の方々を支えるために、若い世代の定住が必要なのは明らかだった。
「プロモーションの観点では、多くの自治体が言う『市民の皆さまのために』は、結局、誰のためにもなっていないのです。」そう河尻さんは語る。
流山市が圧倒的に他の町と違っているのは、いかにこの町は住みやすいかという”町の視点”で語っている他の自治体に対して、流山市はいかに自己実現を促すかという”人の視点”で語っていること。
財政的な余裕も観光資源もないならば、プラットフォームをつくって「人」に投資すればいい、と考えたのだ。
ターゲット層に向けて、様々なイベントの仕掛け人をしている流山市だが、もう1点、興味深いことがある。
流山市役所が関わっているのは、あくまでプラットフォームの提供など最初の部分だけで、その後は参加者が自主的に活動を盛り上げているということ。
一度何かしらの”場”を提供すると、あとは参加者たちが自分たちでSNSで繋がり、輪を広げる。ランチ会やフェスを開催する、夏休み中に子供を預けられる場所を市民団体が準備するなど、自主的に活動を展開するので、市役所が出る幕はほとんどないという。
これは、企業が自立型組織を形成する流れによく似ている。
企業のマーケティングや、組織づくりにも共通するヒントがここにもたくさん組み込まれている。
自治体のシティプロモーションの礎を築いた河尻和佳子氏に、これまでの活動や、シティプロモーションのあり方についてお伺いする。
【講師より】
日本全体で人口減少、少子高齢が進んでいる中、特に子どもの人口を急増させている千葉県流山市。
ここに至るまでには、マーケティング視点でのトライ&エラーがありました。
そしてプロモーションがマスで届きづらくなっている今、人のココロにスイッチを入れるファンマーケティングが注目されています。それを街バーションで展開した事例をお話します。
◎講師プロフィール
河尻 和佳子(カワジリ ワカコ)氏
流山市役所 総合政策部マーケティング課 課長
民間企業で14年間営業やマーケティングに従事。住む街であり愛する流山市でそれらを活かしたいと一般任期付職員へ応募し、前例のない自治体マーケティングの道へ。
首都圏を中心に話題となった「母になるなら、流山市。」プロモーションや、年間12万人を集客する「森のマルシェ」の企画を手掛けた。
全国で開催が広がる街への愛をプレゼンバトルする「シビックパワーバトル」の発起人でもある。
▼「流山市」公式サイト
https://www.city.nagareyama.chiba.jp/appeal/index.html
▼「シビックパワーバトル」公式サイト
https://www.civicpowerbattle.org
(参照: https://media.housecom.jp/nagareyama_marketing/)
■ナビゲーター
下條 治 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社 代表取締役社長
合田 友昭 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社
井ノ上 美和
■共催
ビジネスプラットフォーム革新協議会(BPIA)
ITmedia エグゼクティブ