6月6日(土)に、オンラインにて『第8回BPIA新緑セミナー』を開催いたしました!
今回は倉重会長にご提案をいただき、旭陵勉強会のメンバー様との合同開催となりました。
ご多用中にも関わらずご参加くださった皆様、誠にありがとうございました。
オンライン上ではありましたが、皆様との新しい出会いが広がる良い機会となりました。
倉重会長には、これまでの長きに渡る歴史の変化から、今現在のコロナの時代に起きている変化、そして未来に至るお話まで・・
今回も準備段階より、長時間にわたり貴重な講演のお時間をいただきました。
オンライン上では、残念ながら熱量が伝わりづらいこともあったと思いますが、倉重会長の思想や思考を皆様と共有すべく、今後もこのような企画を設けたいと思っています。
初の試みで至らない点も多くあったと思いますが、今後も皆様にご協力いただきながら、色々な変化に合わせ、より良い運営ができるよう目指したいと思います。
今回も皆さんと貴重なお時間を共有できたことに、感謝申し上げます。
今後の勉強会や交流会等、次回の機会にまた皆様とお会いできることを楽しみにしております。
【講演資料】
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【レポート】
今回は6月6日に初のオンライン開催となったBPIA新緑セミナーについてレポートします。今回はBPIA新緑セミナー・第30回旭陵勉強会の合同講演会として開催になりました。「なにが起きているのか?~近代の変化を見る」と題し、倉重英樹会長にご講演いただきました。
新型コロナウィルス感染防止のため、WEB会議ツール「Zoom」を使った初めてのオンライン開催。アフターコロナ、ウィズコロナの時代に突入し、倉重会長からどのようなお話をしていただけるか非常に楽しみにしていた参加者も多いと思います。私もそのひとりです。今回はBPIAメンバー、旭陵勉強会メンバー合わせて80名以上の参加になりました。
アフターコロナ、ウィズコロナをテーマにしたセミナーとして「DX(デジタルトランスフォーメーション)」だけの講演が多い昨今ではありますが、倉重会長のお話しは「まず歴史をみる」ところからスタートします。産業革命以降の200年で何が起こったのか、これからどこにいくのかということです。
20万年前、地球上にホモサピエンスが登場してから96%の年月、人類は語られる言葉だけで過ごしてきました。文字の登場や印刷技術の向上、デジタル技術が登場したのはわずかこの4%のこと。知の融合が活発化した結果、文明が向上し社会変化をつくっています。さらに今後はシンギュラリティの時代とも言われます。
第一次産業革命が起こったのは18世紀後半。元々はイギリスで「織物」をいかに効率的につくるか、から始まりました。その結果生まれたのが産業資本主義。低賃金の労働力の確保が成長の条件となり、田舎から海外へ労働力を求めていったことがグローバリゼーションの始まりにもなっています。
第二次産業革命では、ドイツやフランス、アメリカの技術開発による工業力の向上が起こります。科学管理法が登場したのはこの頃で、業務手順や目標設定、作業の標準化、計画と実行の分離化など現代に近い方法論が登場しました。知識社会のスタートとも言えます。
安い労働者が手に入らなくなったことにより知識が最大の資源になりました。知識とは「社会や組織、個人のニーズを満足させる価値を創造する体系化された技能」。常に「新しさ」を競う時代になり、イノベーションという言葉が使われ出したのはここからです。終わりなき差異創出のため、設備中心から人間中心へ。人間でないと差異は作れません。
第三次産業革命。コンピュータの登場やインターネットの登場などの、いわゆる「デジタル化」です。リベラリズム自由主義の考え方が1960年代に相転移し、「自由な社会=自己実現」「本人の努力で格差が生じるのは当然、努力は正当に評価され社会的地位や経済的豊かさに反映されるべき」という考え方が生まれました。現在に色濃く続いている考え方です。
近代社会は、知識社会化・グローバル化・リベラル化が同時進行し、格差が拡大して各所で分断が起きています。「モテ・非モテ」という言葉がありますが、この「モテ」の意味はふたつあります。ひとつは経済的な「持つ」の意味の「モテ」。もうひとつは「性愛」的なモテ。近代社会の分断は、タイトコミュニティ、社会関係資本(人と人とのつながり)、弱者への配慮(自己責任論)、利他主義、本当の自由(他人に危害を及ぼさないが前提)を失ったのかもしれません。
起こりつつある第四次産業革命は「技術が変える世界」です。「収穫加速の法則」のとおり、あらゆるものがデジタル化されると、科学技術は指数関数的に進捗し、イノベーションの速度が一気に加速していきます。デジタルテクノロジーによって最も強くなったのは個人であり、情報収集能力、情報発信能力、コミュニティ構築能力、自己学習能力を個人が持つようになりました。
これまでの経済的転換の共通点は、「通信手段」「動力源」「運搬機構」に変化が起こったときだと言われている。デジタル化によって3大インフラ(コミュニケーション、エネルギー、輸送)の限界費用ゼロ化が近づいていて、限界費用がゼロになると資本主義が成り立たなくなるという考え方も。資本主義のビジネスモデルが終焉し、「共有型経済」+「循環型経済」になるかもしれない。
そして新型コロナウィルス。新型コロナは「感染拡大」と「経済低迷」というふたつの被害をもたらした。コロナの意味するところは「人の動きと接触の抑制」「国境の復活」。企業の対応策はデジタルトランスフォーメーションということになる。
グローバルSC(サプライチェーン)について、「工場は自動化で国内回帰」「自由貿易はナショナリズム」「植物資源活用の動き」などが考えられる。企業におけるDXの実践としては「テレワーク定着の可能性が高い」。DX進展に伴って起こる課題として、「テレワークの通信環境」「データ整備」「セキュリティ対策」。これからの時代の経済成長の特性として、「どんな環境でも生き残る企業」。レジリエンス企業(アジャイル&スピード、個客視点、創造性、自律型オペレーション、ネットワーク)ではないかという意見もいただきました。
企業がDXを推進するにあたってのアプローチとして、現行のビジネスの進化(DX)、現ビジネスの探索(SX)を分けること。また、新しい経営プラットフォーム(MX)の必要性というのが、日本企業におけるDXの問題を整理するポイントとして個人的に非常に腹落ちした。現に、USでは2018年のDX投資1兆3000億ドルのうち9000億ドルが無駄になっている。
教訓は投資の前に自組織の事業戦略を明確にすること。組織内人材を活用すること(特にリーダー)。外側からの視点で顧客体験を構築すること。SXを実現するために自治ユニット組成し、計画概要、実証実験1(サービス価値=市場)、実証実験2(拡販スピード)このふたつに対して予算を付与するという、この「実証実験1・2」の話を様々な方に共有したいと思った。「物事をやる人が考える、考えた人がやる、という世界をつくる」という話にも納得。
最後に倉重会長のシグマクシスにおける社員1人あたりのシステムインフラ費についてお話がありましたが、大企業と中小企業の差はまったく無くなっていると感じました。情報やツールはあまたあり、決断力・行動力とスピードが試されている時代だと改めて感じました。
最後になりましたが長時間ご講演いただいた倉重会長、BPIA事務局の皆さん、旭陵勉強会の皆さん、本当にありがとうございました。
【実施概要】
毎年の一大イベントとして、本年も6月6日(土)〜7日(日)に、『第8回BPIA新緑セミナー』を予定しておりました。
しかしながら、この度の新型コロナウイルス感染症による影響、及び政府からの自粛要請等の状況を踏まえ、皆様の健康と安全を最優先とし、【那須ゴルフ倶楽部】での開催は残念ながら中止を決定いたしましが、この度オンラインにて、倉重会長にご講演のお時間をいただくこととなりました!
7日(日)のゴルフコンペは中止となりますが、6日(土)のセミナーは、オンラインにて、予定通り倉重会長の講演を開催いたしますので、是非皆様にはご予定をお願いしたく存じます。
なお、この度はBPIA会員に加え、倉重会長のメインプレゼンを中心とし、2ヵ月に1度勉強会を協力して開催している≪旭陵勉強会≫メンバー様もご参加いただいての共同開催となります。
日時 | 2020年6月6日(土)※Zoomにて開催予定※ 13:30 開会 13:35〜15:35(120分)倉重会長講演 15:35〜15:45 休憩 15:45〜16:30(45分)質疑応答 16:30 閉会 |
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講演タイトル | 『この200年の変化とコロナ騒動』 |
講演概要 | 産業革命以降、資本主義、自由主義(リベラリズム)、グローバリズムなどがどのように変化し社会を変えてきたのか、分断はなぜ起きたのか、コロナ後はどうなるのかについて |
対象 | BPIA会員、旭陵勉強会メンバー様 |
受付締切 | 2020年6月4日(木) |