『参加者のみなさんの”目からウロコ〜” Σ(‘◉⌓◉’)』
- ただ一つの正解はないけれど、指針は必要ということ。
言葉は不変のものではなく、時代によって新たにできたり、変わったり、なくなったりするけれど、その時代を生きる時、多くの人の共通認識として存在する事が大切だと思いました。
少しそれるかも知れませんが、その、「指針ではあるけれども、永遠に不変不滅のものではない(逆に言うと、変わってもいい、けれど指針を持ち続ける事が大切)」という感覚を持つことは日常生活でも必要だと感じました。 - 言葉は生き物であり、その「意味」が時代と共に変わったり、追加される。それを記録することも辞書の役割りの1つであり、その積み上げが「価値」になるという視点を知ったこと。
- 言葉が生き物のように時代とともに変わっていくという流動性と、言葉の持つ力を感じられるお話でした。
言葉の背景には時代や文化、環境など幅広い世界が広がっていると思いました。
言霊という表現もありますが、言葉の持つ力は深いものだと感じました。
アナログとデジタルのメリット、デメリットを正しく理解しうまく活用していければと思います。 - 国語辞典はことばを記録するものであり、昔の日本人が何を考え行動してきたかを知るための財産。
まず辞書を開き、そのページを読んでみます。調べる目的ではなく、読んだ語から何かを得られるように。 - 辞書は言葉の意味を調べるという単純な役割ではなく、コミュニケーション(孤立を生まず人をつなげる)、古の文化や心を知る、時代の変化を知るなど、全く違う用途、役割を持っていることに気づきました。そして物事は少し深く見ることができると、感じることができると、得られる価値も数十倍になる、学ぶということの意味が詰まっている気がしました。
- 辞書・辞典は長い歴史の中で、時代背景とともに常に変化し、様々な情報を見極め新規・更新・追加・削除を繰り返している。
常に正しい結果を導くための編集は、私共にとって溢れる情報をいかに整理して正しい答えを導き伝えられるか考えさせられました。 - なかなか自分自身の考えが、思うように伝わらないと感じることがあります。
それは言葉の選び方や語彙力、用法などに問題があるように感じています。
自分自身を正しく伝えるために、正しい言葉を選択し、正しい用法で使っていきたいと思いました。 - 「自分の思っていることを表現する言葉にたどり着く」日々言葉を探すプロセスで、このことと悪戦苦闘しています。あらためて、自分の思いや考えを表現するのに最適な言葉を選ぶために、辞書と首っ引きになろうと思いました。原点に戻るということですね。
- 言葉を知っているだけで自分の表現方法が変わってくるので、言葉を知るだけで人の関わり方や伝え方が変わるので生活がより良くなるなと気づかせていただきました。
- 言葉はどの側面から捉えるかで意味が違ってくるということ。
辞書の読み比べをしたことがなかったので、辞書によって、同じ言葉でも捉え方や表現方法で受け取るニュアンスがかなり違うことに驚きました。
言葉も物事も、どこの視点から見ているか、どこを伝えるかで大きく変わるのだなと思いました。 - 冒頭に水のお話があったと思います、水とは「水は水素と酸素の化合物である」という説明と、「水は・・・冷たい液体である」といった説明では後者の方がイメージがわかり易いというお話があったと思います。ITの技術者の中で多いのが、専門用語や難しい言葉をユーザとの話に使ってみたり、ドキュメントに記載をしたりするなどそういった事が多いです。
そういった中で、相手がイメージしやすい言葉や例を出す、言葉の定義を明確にするというのは、ドキュメントを書く上で非常に重要なポイントになる部分だと思います。 - 基本的な事ではありますがポイントとしては、言葉の定義、相手のわかる言葉で伝えるといったことは、相手の立場に立って考えるということだと思います。
- いくつかの選択肢がある場合、どれか一つをはっきりと選ぶのではなく、状況に応じて選択できるよう、それぞれの選択肢を準備していく柔軟さを、日々の仕事にも応用したいと思いました。
- いや、思ったよりとても面白く話しに引き込まれました。辞書の編纂者と言えば地味、保守的のイメージであったが、先入観は完全に裏切られた。研究者には二種ある。新たな分野に飛び込んで行くワイルド系と同じ事に深く潜入しほじくって行くジトジト系。後者もありと人生で初めて思った。
- 新しい技術を受け入れ、便利さ、効率性を推し進めながらも、旧来の技術の価値も変わらず高めていく姿勢に感嘆しました。
- 言葉同様に、仕事においても従来の意味をよく理解しつつ、時代と共にその役割を変えていくことは可能である、という思考をもってみる。
- 辞書の目次のたて方は、誰に何のためにルール化するかという点は、iTシステムを作る上でもとても参考になる視点が詰まっていました。発音、品詞、語源、語釈、出典という何を表現するかという指針は、システム機能の何を定義するかのヒント、気づきになりました。
- ネット時代になり辞書は全く活用しなくなり、文字に対して上っ面の情報収集になっていた。辞書を活用して用語の意味をしっかり理解・習得する。
- (山本さんのような)辞書編集の目がしっかり入った辞書を使うことは、言葉を使う人間にとって自分自身を絶えず「進化」(成長?)し続ける可能性を感じた。(AIに負けないぞ!)
- 「舟を編む」にもありましたが、膨大なカードを書きためながら新たな言葉の誕生や語釈の変化を追いかけているという所に大変感銘を受けました。
また、これまで国語辞典を言葉を調べるツールのように捉えていましたが、実は小説などと同じように辞書編纂者ごとの表現の違いを楽しめる書籍なんだということに気づかされました。 - 辞書は楽しい!という事
今ちょうど辞書を買いたいと思って探し始めていたところだったので、このお話が聞けてとても良かったです。お恥ずかしながら、そして大変失礼ながら、今まで「辞書ってどこのも一緒でしょう(色とかデザインが違うだけで)」と思っていたのが大間違いだったことがわかりました。そして、さらに各辞書の違いを知れて、辞書への興味がとても高まりました。(最初に表記のルールがきちんと書いている事も初知りでした)
こういうことを学生時代に知ってたら辞書の捉え方が変わっていただろうなと思います。
これからは辞書を「読みもの」として楽しむ事ができそうです。 - もう一度生を与えられたら(subjunctive)辞書編集者になりたい。
- 継続は力。常に知識と意識のアップデートを停止しない。
- 違和感ある表現に接したときには辞書に当たるが、「いつもの辞書」ではない辞書にも当たってみたい。
- 資料を紙に印刷したり、手書きで書いたり、紙を増やしてみることで、生産性向上を目指します。
などなど〜。
皆さん、素晴らしいっ!✨
【開催概要】
タイトル | 国語辞書の常識・非常識 〜ことばの辞典とは何か? その歩みと成り立ち、現在と未来 |
日時 | 2023年7月25日(火) 18:00〜 アクセス可 18:15〜20:00 研究会 |
講師 | 山本 康一(やまもと こういち)氏 株式会社三省堂 執行役員 辞書出版部部長 |
開催方法 | Zoom ※参加表明をいただいた方には、後日、開催情報(URL等)をお送りします 【Zoom開催にあたっての注意事項】 ※ 表示名は「氏名」にしてください。 受付時にお申込者リストと照合するため、お名前がわかる状態にしてください。 表示名がリストと一致しない方は、ご退出いただく場合があります。 ※ 参加者の方も「顔出し(カメラON)」でご参加ください。 移動中等、顔出しができない場合は、事前にご連絡ください。 ※ 質問の際以外は、ミュート(マイクOFF)にしてください。 ※ 初めてZoomをお使いになる方は、事前にZoomのインストールが必要です。 |
前回「大辞林」の山本編集長にご講演いただいたのは、2015年7月。
三浦しをんさんの小説『舟を編む』がベストセラーとなり、その映画化
作品も日本アカデミー賞を受賞、国語辞典が注目された時期でした。
その時も、「正しいことば」とは何か?
辞書にある語/ない語、移りゆくことばの意味、辞書作りの難しさ等々、
興味深いお話を伺いました。
SNSなど、情報量が膨大になり、ことばが溢れるようになった今、
あらためて「ことば」の影響力やことばの定義(辞書作り)の裏話など
をお伺いします。
【講演概要】
「ことばは音もなく変わる」――『三省堂国語辞典』の編集主幹であった見坊豪紀先生がかつて言ったように、私たちが気づかぬうちにも、ことばは生まれ、意味用法を変化させ、そして消える、というダイナミックな生滅と変化を繰り広げています。
私たちの社会活動は、「ことば」なしには1日たりとも成り立たず、まさに「ことば」は社会の重要なインフラのひとつとも言えるでしょう。この「ことば」は磨かれてこそ光るわけですが、そのためには一語一語の意味を掘り下げ、追究し、時々は立ち止まって考えてみることですが、国語辞書はそのための最適のパートナーでしょう。
日本における辞書の歩みと成り立ちもふりかえりながら、インターネットによる情報流通革命以来30年の辞書をめぐる状況の変化と現在、そしてAI時代を迎えたこれからの辞書の展望について、「ことば」とどう向き合うかは、国語辞典のみならず、日本語を使うすべての人の課題であるという観点から話してみたいと思います。
山本 康一(やまもと こういち)氏
株式会社三省堂 執行役員 辞書出版部部長(「大辞林」編集部編集長)特定非営利活動法人こども・ことば研究所講師。
日本民間放送連盟賞中央審査員。
1993年三省堂に入社、中型国語辞典『大辞林』第二版の改訂作業から始まり、小学生向けから大人向けまでさまざまな国語辞典の編集制作、また、カタカナ語辞典、類語辞典、表記辞典など多様な「ことば辞典」の編集にも関わる。
2000年には、日本初の会員制ウェブ辞書サービス「三省堂ウェブ・ディクショナリー」の立ち上げに携わり、2006年刊行の『大辞林』第三版の改訂時には、国語辞典編集のXMLワークフローを実現、紙の辞書に付属するウェブ辞書サービス「Dual大辞林」を実現。
2010年から大辞林編集部編集長。
2019年に『大辞林』第四版刊行。
映画「舟を編む」(2013年公開)の制作にも協力。
■ナビゲーター
井ノ上 美和
■主催
BPIA (ビジネスプロフェッショナルインキュベーション協議会)
■共催
ITmedia エグゼクティブ