日 時:2014年5月27日(火)16:00-18:30
場 所:市ヶ谷 アーク情報システム
テーマ:組織を強くする簡潔でわかりやすいライティング力、文書術
講 師:高橋 慈子 株式会社ハーティネス代表取締役・テクニカルライター
■参加者レポート
レポーター: 木村 修三さん 片貝システム研究所
今日はEPUBマニュアル研究会でいつもお世話になっている高橋慈子さんの講演なので楽しみにしてきました。50人という大人数で会場が入りきれないくらいでした。どこでも必要になるテクニカルライティングのノウハウの講演とあっては当たり前かもしれませんね。内容も2時間では話しきれない内容でした。続編がいりそうですね。
1.わかりにくい文書の問題点を探る
2.グローバル市場で強みを発揮する文書
3.簡潔に、わかりやすく書くための5つのコツ
4.再利用性を高めるトピックライティング
5.チームでのライティング、運用方法
6.電子時代の文書作法EPUBマニュアルの研究事例
この6つをテーマに講演頂きました。私が手に入れたノウハウは次のものでした。
1.ビジネス文書は次の行動につなげなければ意味がない
ビジネス文書は、通常特定の相手に情報を伝え相手の意思決定を促して次の行動につなげることが目的である。つい、自分の思いだけを書いてしまうことが多いがそれでは相手にこちらの意思が伝わらないですね。
そのためには簡潔に、わかりやすく必要な情報だけを書くこと。特にグローバル化の現代では翻訳しやすい文書で書くことが重要とのこと。まさに目からウロコですね。
2.ロジカルシンキングが大切
思いつくまま文書を書くのではなく、全体を組み立てて、結論を特定しそれを支えるポイントを決める。そしてその理由を展開することが良い。ロジックツリーを活用して書くと複雑な構造がシンプルにでき、全体がイメージしやすくなる。
この一手間が相手への思いやりですね。これで依頼事項の場合は返事が早く返るでしょう。
3.一文は50字以内で
マイクロソフトのワードは通常、1行40字です。日経新聞は1行11字が標準です。1文50文字はかなりきついと思うが、これを頭に入れて書くことで長い文章を書かなくなると思う。特に推敲時に大切な気がする。
4.トピックライティング
トピックとはある主題を持った情報の固まりである。1つのトピックには、1つの主題を持たせることが基本である。このトピックを組み合わせて、1つのまとまりに構築するのが「構造化文書」である。グローバル化時代の必須アイテムですね。機器の操作解説書など機器を多くの国へ輸出している場合、各国語で同じ内容を記したマニュルを書かなければならない。この方式をとらないと対応できないように思えます。
この他、チームライティングの運用方法やEPUBマニュルの研究事例を話されてました。わかりにくい文書例をもとに演習を行うなど楽しい面もあり充実した講演となりました。
高橋さん、お忙しい中、最後の懇親会まで残りありがとうございました。