日 時: | 2017年11月28日(火)18:15-20:30(受付開始18:00~) |
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場 所: | 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(不動前) |
タイトル: | 日本型RPAで実現する働き方改革〜失敗しないRPA導入アプローチ〜 |
講 師: | 笠井 直人 氏 RPAテクノロジーズ株式会社 最高執行責任者 |
【レポート】
IoTとビッグデータ、AIなどによる技術革新により第四次産業革命とも言われる昨今、RPA(Robotic Process Automation)がここ数年、欧米で浸透し始め、日本でも導入が始まっているという。RPAテクノロジーズはRPAサービス「BizRobo!」の導入を始めとするDigital Labor Platform企業だ。今回はRPAテクノロジーズ最高執行責任者 笠井 直人氏より、実際の導入に携わられている経験から日本のRPA導入の現状について語っていただいた。
笠井氏は東京外国語大学を在学時に周囲の社会人が仕事に対して「楽しくない」と零すのに対して、「仕事が楽しくないのはなぜだろう」という疑問を抱き、ロボットに興味を抱いたという。そこでRPAのテクノロジーに触れ、ビズロボジャパン株式会社(現RPAテクノロジーズ株式会社)、にインターンとして参画し、ロボットによる自動化が人間を単純作業から解放して知的労働を支援することで、働き方を変えるのではないかと考えたという。
笠井氏は現状のRPAについてシステム開発による自動化が進んでいるもののそのシステムの隙間にある人の労働を記録・再生しロボットが作業を代行する「仮想労働者」であるとし、万能ではないが全てをつなぐ基盤となると言った。Digital Laborのメリットとしては、①リードタイム・実コスト・品質を最適化、②24時間365日の労働力、③無制限のタスクが挙げられた。そして、日本生命の80人のスタッフを13人に削減した日生ロボ美ちゃんの事例や8,000時間の工数を削減した三菱東京UFJ銀行、少量多品種業務のRPA化を実施しているオリックス等を紹介した。RPAの広がりを受け、RPAテクノロジーズでは400社、2,000ロボット以上を導入し、10分に1件の問い合わせを受けている状況だという。特定の業務をロボットに置き換えるだけでなく、全国規模で戦略的な活用を行う例が増えているとのことだ。RPAの進め方として、①ルーティンの代行、②できる人の代行、③指示を踏まえ自ら考えて動く、④イノベーション型事業創造として活用度と活用範囲を拡げていくというステップが考えられる。
導入にあたってのポイントはRPAの中身をブラックボックス化しないためにも、業務を可視化し、人に振るのと同じ感覚で単純業務を切り分け、ロボットに適した領域を見つけることが重要だという。また、運用設計と習熟に時間がかかるため、開発よりも運用に負荷がかかるとのことだ。確かに、手間をかけて黙々と手作業で職人技かのように行っている業務を可視化し、ロボットに習得させるのは負荷が高そうだ。現場は他で行われている効率的で効果的な業務のやり方に思い至らず、上位組織にとっては現場の業務はブラックボックスいう根本的な問題もある。日本のRPAの今後は、このような根本的な問題にまず目を向けることがキーとなるのかもしれない。
【参加者の「目からウロコ〜」】
- (RPAは)意外とExcelが苦手、ということ
- RPAでできることと、できないこと (得手、不得手) がわかった
- RPAはITではなく、デジタルレイバーだということ
- システムでカバーできない部分を人の代わりにRPAが代行する点
- RPA=仮想労働者(Digital Labor)、人の代わりと考えた方がうまくいくと感じた
- ロボットを導入してダメだった時は、人を採用してダメだった時と同じ、という考え方
- RPA導入は運用や導入後のビジネスプロセス等、「人」に関する部分が重要である点
- 結局、日本流のRPAのアプローチでは抜本的な改革はできない
- RPAでダメなら、代替手段があるという前提で投資するということ
- ロボットも具合が悪くなったり、休んだり(無断欠勤)するということ
- 動かない時があっても構わないという考え方は非常によいアプローチだと感じた
- RPAツールを導入する際に、社内組織を作成すること
- 業務やオペレーションを定型化、パターン化し、整理する視点が必要
- 企業の間接業務の改善は、可視化>標準化>手順化マニュアル化であることの再確認ができた
- 「余った時間が問題」という発想はなかった
【開催概要】
ここ3年ほどで欧米を中心に浸透し、日本でも2016年から本格的な導入が相次いでいるRPA。
欧米での導入事例や成功事例がフォーラムなどでも多く紹介されていますが、それをそのまま日本企業で取り入れても、同じように成功させることは困難です。
例えば、米国や欧州では、様々なバックグラウンドをもつ多民族の人々が共通した業務を行えるよう”標準化”が重視されます。
しかし、日本企業では、生産現場のカイゼン力や、個別にきめ細かく柔軟に対応する窓口業務など、必ずしも”標準化”の枠におさまらない”現場力”に企業の良さがあります。
こうした欧米企業との意思決定プロセスや業務の進め方の違いを考慮しながら、日本企業のビジネス環境にあった、現場の従業員にとって使いやすいRPAを導入する必要があるのです。
失敗しないRPA導入を検討中の方、必見です!
=== 講師より ===
仮想労動者(Digital Labor)が活躍する将来、
ホワイトカラーの生産性を劇的に向上させる手段の一つとして、
RPAが注目されています。
長年システム投資を行ない、業務の自動化は進められてきましたが、
ビジネスの変化の激しさから、システム投資が有効にならないケースも多くでてきています。
費用も時間もかかることが大きなボトルネックとなっているのは、皆様も感じていることでしょう。
そのような状況の中で、企業のオペレーションを強くするために、
成功企業がどのようにRPAを認識し活用しているのか。
RPAの取り組みにより、単なるコストダウンだけでなく、
単純労働を取り除くことによって、働き方自体を変えていっている企業が出始めています。
RPAによって企業がどう変わるのか、RPA導入の実際のポイントについて、導入ケース、動向、デモをもとにわかりやすく解説します。
▼RPAテクノロジーズ(株)
(HP) http://rpa-technologies.com
(Facebook) https://www.facebook.com/BizRoboRPAcompany
【講師プロフィール 】
笠井 直人(Naoto Kasai) 氏
RPAテクノロジーズ株式会社 最高執行責任者
一般社団法人 日本RPA協会 協会委員
東京外国語大学を在学時にRPAのテクノロジーに触れ、ビズロボジャパン株式会社(現RPAテクノロジーズ株式会社)、にインターンとして参画。
同学を卒業後入社。RPAサービス「BizRobo!」の導入支援や、RPAを活用した事業開発に従事。
ホワイトカラ―業務の代行を実現するRPAを推進するリーディングカンパニーのマネージャーとして、マーケティング・人事を含む全領域で活動。 2016年7月に設立した、一般社団法人日本RPA協会の協会委員に就任。RPA・Digital Laborの普及・活用に関わる人材育成プログラムを企画・推進。
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日時:
2017年11月28日(火)
18:00〜20:30
18:15-19:45 研究会 (18:00〜 受付)
19:45-20:30 交流会 (ビールとスナック)
場所:
日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社 本社
東京都品川区西五反田 四丁目32番1号
東京日産西五反田ビル 2F
(東急目黒線 不動前駅より徒歩2分)
http://www.ncd.co.jp/company/base/
参加費:
500円/人 (交流会費込み)
※ BPIA会員以外の方も参加できます
ナビゲーター:
下條 治 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社 代表取締役社長
合田 友昭 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社
井ノ上 美和
共催:
ビジネスプラットフォーム革新協議会(BPIA)
ITmedia エグゼクティブ
▼BPIA オフィシャルサイト
目からウロコの「新ビジネスモデル」研究会
https://bpia-box.com/?page_id=6674
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