レポート 皆が実践できる「イノベーションプロセス」を考える 研究会 2014年度 研究会/講演会

【レポート】第6回 皆が実践できる「イノベーションプロセス」を考える

レポーター:齊藤 直子 日本ヒューレット・パッカード株式会社 エンタープライズサービス事業統括

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■第6回研究会概要

これまで【皆が実践できる「イノベーションプロセス」を考える】では、
i. 共感、
ii. 問題定義、
iii. 創造的考察、
iv. プロトタイプ、
v. 検証という5つのステップのうち、
ii. 問題定義までをたくさんの演習やロールプレイを重ねて学んできた。

3月14日の第6回セッションでは、いよいよiii. 創造的考察のステップに入った。グループに分かれて、アフリカのとある村に住む少年アミン君と子どもたちをクライアントに据えて、この村のニーズを抽出し、創造的課題解決を行う、という壮大な演習! 「正しい問題定義」こそが正しい解決策を生み出す唯一の方法。問題が定まらなければ解決策の創造的考察には入れない。ということで、まずはこれまでに学んだ手法で話を聞きだし、問題を定義しようとするが・・・!?

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■感想
わたくしは現在、これからの新しいITニーズに対して新しいITソリューションを講じて販売促進するチームにてビジネス開発的な役割を担っています。これに【皆が実践できる「イノベーションプロセス」を考える】のセミナーは毎回、実践的なアイデアやフレーズも含めて、大いに役立っています。

これまでのセミナーでは、共感コミュニケーションが取れていれば、そのあとの新規提案や課題解決はすべてうまく行く!と考えてしまうくらい、クライアントとの【共感】フェーズは重要だなあ、と感心しきり。売り物の説明はまだだよ、という教えを踏み外しそうになる自分をぐぐっと押さえつつ、代わりに「質問力」を磨かないと、課題点も見つけました。

前々回の第5回あたりから、いよいよ問題定義~創造的課題解決というフェーズに入ってきました。クリエイティブな発想で共感し、語られたことやその背景にある事情に思いを馳せて情報をマインドマップでまとめると、次は、ロジカルシンキングで問題の構造化を行い、問題定義文を作ります。この間にクライアントとのこまめな確認や更なるコミュニケーションが持てると、尚良い。ふむふむ。ここまではなんとか反応できていたのですが、第6回では、またもやご法度の地雷を踏んでしまいました。というのも、まだ問題定義のフェーズにいるのに、ついつい「策」を講じてしまう。クライアントの問題が明確に定まらないまま、あれやこれやと「ソリューション」を考えてしまうのです。

そうです。社内でのソリューショニングに盛り上がってしまい、なかば身勝手な「ご提案書」を抱えてお客様のところに行き、「イリュージョン」で終わってしまった失敗経験は数知れず。そんな提案活動には確かに「共感コミュニケーション」も「問題定義文」もありませんでした。。。今度こそこのBPIAのセミナーで、ロールプレイングも交えて学んだことをそのまま日々の業務に生かして結果を出すぞ!と、毎日励んでいるところです。

◎皆が実践できる「イノベーションプロセス」を考える研究会のページ
https://bpia-box.com/?p=2099