レポート 皆が実践できる「イノベーションプロセス」を考える 研究会 2014年度 研究会/講演会

【レポート】第7回 皆が実践できる「イノベーションプロセス」を考える

レポーター: 吉岡 亮 三井物産株式会社 内部監査部 検査役

BPIAイノベーション第7回3 BPIAイノベーション第7回2

いよいよ本シリーズも最終回となりました。会場はいつもと同じ、京橋のイトーキSYNQAです。いつ来ても綺麗で、そして良くできていることに感心します。

シリーズ最終回は「ⅲ.創造的考察」と「ⅳ.プロトタイプ」。ワークショップのグループ分けは前回と同じ。第6回目を欠席したので最初は「?」でしたが、顔なじみのメンバーでもあり、全体の流れを把握さえできればOK。

 

1.問題定義とマインドマップによる創造的考察

前回第6回目の登場人物であるアミン君が抱えている課題を基に各チームで問題定義を行い、それに対する創造的考察(マインドマップを利用してのアイディア出し)とプロトタイプの作成(アイディアの選択)を行う。問題定義は「子供達が山野を越えて行う水汲みを、お金をかけずに、その労力と時間を減らしてあげたい!」。「常識・誇張・反対」の発想で、様々な、そしてユニークなアイディアが出されました。

 

2.プロトタイプの作成

マインドマップで出された多くのアイディアから3つのカテゴリ(a.最も喜ばしいもの(効果抜群、難易度高)、b.合理的な選択(効果大、実現性有)、c.最も予測外(奇抜度大)に絞り込みを行いました。当グループでは、aとbは比較的散らばりましたがcは圧倒的多数で「強力な雨男と雨女を送り込む」でした。ボランティアで来てもらえば一番お金がかからない、何と素晴らしい案か!! 全体としては、時間の制約でアイディアの吟味が個々に十分にできませんでしたが、それでも複数の頭で考えることの有効性を再認識しました。

 

3.実はそんな突飛ではなかった解決策

この問題は実際に南アフリカであったもので、発表後に実際の解決策がビデオで披露されました。プラスチック製のタイヤに水を詰めて、それをロープで引っ張る、という非常に単純ですが、重さをあまり感じず、遊び感覚で運べる、というものでした。言われてみるとなるほど、それで良いのか、という感じです。それに非常に近い案を出していたグループもあり、惜しかった!

 

4.渡邉先生ありがとう

ワークショップの後は、参加者へ修了証が配られた、そして渡邉先生へ感謝状と寄せ書きが贈呈されました。さすがに「うるうる」とはされていなかったように見えましたが、先生なりに「やった」感は持たれたのではないかと思います。7回×2時間、20数名の参加者を全く飽きさせずに、しかも高い出席率を維持させた渡邉先生の(落語のトレーニングを通じて得た?)引き込み力の強さは感銘を受けました。有難うございました。そして集合写真と乾杯!、最終回ならではのエンディングでした。

 

5.得難い時間だった

参加者が異口同音に言っていたのは、多くの人数でアイディアを出し組み合わせる強み、人を共感させることの難しさ、そしてフレームワークやツールは単に知っていても駄目で、実際に使ってなんぼ、ということです。これらのことを再認識でき、そしてまた多くの方々と知り合えた今回のシリーズは本当に得難い時間でした。皆様、そして会場を提供して頂いたイトーキの森本様、事務局の青山様・臼井様、どうも有難うございました。BPIAの企画でまたお会いできることを楽しみにしています。

 

BPIAイノベーション第7回7 7-1

 

参加者から渡邉先生へ寄せ書きを送りました

・渡邉先生、有難うございました。 「ことづくり」の方法としてイノベーション手順の標準化の手がかりを得られたと感じております。 先生の勇気を常に感じ、尊敬の気持と感謝の気持でいっぱい です。 現時点では、学んだことの反芻状態のため、レポートや成果としてお示しできませんが、合点が行き次第、ご報告できる自分を楽しみにしていて下さい。将来は、日本の知恵としてベトナムの青年達にもお裾分けをお願い致します。

・3ヶ月にわたるセミナー講師、ありがとうございました。
やや脱線しながらの進め方も楽しく、2時間があっという間でした。
特に、のび太くんの「ドラえもん、何とかしてよ~」には爆笑です。
ITソリューションに携わる身にとって、イリュージョンになっていないかという問いかけは耳に痛く感じました。
お客様だけで無く、誰にでも“ピュアな気持ち”で接することは大切だなと思ったしだいです。

・毎回参加させていただきました。同じテーブルの方々、別のテーブルの方々が、おっしゃること、書き込むことにたくさん触れることができました。これが刺激になりました。ちょっとよいかなと思う程度のことは、他の方もお考えですね。そのとき思いついただけのものは、たいてい陳腐だなあ…と思ったりしました。営業研修を受けたことがなかったので、その意味でも興味深いことでした。ありがとうございました

・イノベーションの意味や我々でも実践できるプロセスについて、考え、そして体験・実感する良い機会となりました。渡辺さんのユーモア溢れる巧みな話術によって、全員参加型で活発な議論がなされ、冷や汗をかきながらも、毎回、瞬く間に過ぎた感じです。

・研究会で得られた知見と体験によって、何だが自分でも画期的な何かが作れそうな、何かを変えられそうな…
実業務で試みたいと思います。
渡辺さんはもとより参加された全ての皆さんに感謝いたします。
ありがとうございました。

・渡邉先生、イノベーションプロセス研究会では多くのことを学ばせて頂き、ありがとうございました。
実際に、自分が研究している素材の「使われ方」に関して、マインドマップとマンダラートを行うことにより、新しい研究の方向性を考え付くようになりました。
研究は、どうしても取り扱う対象にのめり込んでしまい、結果的に実用化を無視してしまう傾向が強いです。
公共機関は、むしろそういう研究こそ必要であるとも思いますが、企業では、やはり顧客と自社の両方の「利益」を実現するという使命があるため、最終的な「実利」は絶対に忘れないように気をつけます。
特に、先生のおっしゃった、「大リーグボール1号で三振取れるバッターには1号を使えばいい」という考えは、「早く・安く」相手の問題を解決する方法として、これから大切にしていきます。
今後、他の講座で勉強させて頂く機会を再度頂ければ幸いに思います。これからもますますの先生のご活躍を楽しみにさせて頂きたく。

・初回のダイヤモンドHBR「イノベーターのDNA」の中にあったコラムの合い言葉は「世界を変える」とDNAは先天的なモノでは無く育成可能である。この二つにとても共感し勇気を頂きました。

・「いにしえの道を聞きても唱えても我が行いにせずば甲斐無し」(日新公)
ただ、どんな素晴らしいことも、実践せずば何の意味も無い。500年以上前のこの歌の通りです。一つでも、実際の仕事に活かして渡邉さんに恩返しができるようにします。

・チョー面白い講義の連続でした。このシリーズが始まる前は、どんな内容なのか興味深々でしたが2時間があっという間の濃い講義でした。プライベートでの参加でしたので、5時半に終業し、6時前に駆けつけることは普通ですと「(参加しなくても)まあ、いいか」になりがちなのですが、その日は夜の誘いは全て断る、5時半には何が何でも仕事を放り出す、で何とかやってきました。お陰様で多くの気づきを得ると共に、多くの方と名刺交換をさせて頂くことができました。得難い時間でした。どうも有難うございました。

・7回に渡るイノベーションプロセス研究会のご指導ありがとうございました。
1回は大津出張で欠席、最終回も桐生出張で行けないので結局5回の出席にとどまってしまい申し訳ありませんでした。弊社からは回を追うごとごとに参加者が増え最終的には4名受講させていただきました。渡邊さんの受講生をあきさせない名演技非常に楽しかったです。またいろんな会社の方とのグループワークも刺激になりました。あたりまえのことで中々じっくりとりくめていなかった手法を改めて確認させてもらいました。最終回欠席となりますのでもう一度補習でもやってもらえると嬉しいかな。それではまたどこかでお会いしましょう。
お疲れ様です。

・イノベーションプロセス研究会では毎回毎回楽しい講演をしていただきありがとうございました。
初回はBPIA自体初参加で緊張しておりましたが、一気に心がほぐれたことを思い出しております。
また営業セミナーとの批判が寄せられた回もあった(?笑)と聞きましたが、営業である私には魅力的で刺激的な話も多々ありました。
心残りは懇親会に出席できなかったこと。
またどこかで一緒にお仕事できる機会がありましたら、ぜひ杯を交わさせていただきたく思います。
ありがとうございました。

・7回にわたる “皆が実践できる「イノベーションプロセス」を考える” 講座、本当にありがとうございました。
“平凡な私でもイノベーションを作りだすことが出来るようになる” を目指して毎回参加させていただきました。
結果的に、私がそのような境地に行くことができたかと言えば、残念ながらまだその境地には達していないのが現状です。しかし、今後、イノベーションを考える上で、今回の渡邊さんの講座のもつ、明るく、楽しく、場を盛り上げ、わいわいがやがやと頭を柔軟に働かせることは、他では得られない貴重な体験として活用できると考えております。渡邊さんの今後のご活躍をお祈りするとともに、”のぶのぶ” 仲間として、今後ともお付き合いいただければ幸いに存じます。

・渡邉さん、約半年間ありがとうございました!どのような研究会かと身構えておりましたが、いつも流れるような
楽しい話術に引き込まれ、楽しく参加することが出来ました。分かっているようで出来ていない事実、に気付けただけでも大きな収穫でした。これを糧に今後に活かしていきます!
よろしくお願い致します。

・トピックは破天荒でも、中味は充実していて楽しい講座が続きました。沢山の刺激をありがとうございました。

・教育研修営業部長という立場でありながら、正直、私自身は研修を受けることが好きではありません。今回のきっかけも社命により「しぶしぶ」という が本音です。研究会に参加してみて、研修が好きになったとまでは言いませんが、まったく苦痛には感じませんでした。毎回、新しい発見や気づきの多い、2時 間でした。変に構える必要がなく、リラックスして参加できる楽しい時間でした。やはり、渡邉さんが講師だったことが1番の要因だと思っています。研修やセ ミナー、今回のような研究会の場で、「何を学ぶ」かはもちろん大事ですが、あらためて『誰に学ぶ』かの重要性を実感いたしました。ありがとうございまし た。

・この度は、ひょんなことから本セミナーに参加させていただくこととなりましたが、大変有意義な時間を過ごすことが出来、感謝いたします。イノベーションにかかわる講義の内容だけでなく、渡邉様の講義の進め方、場の作り方など、とても真似はできませんが大変参考になりました。教えていただいた内容を今後活用できるように努力していきたいと思います。また、何かの機会にお会いできれば
と思いますが、渡邉様もお体に気を付けますますご活躍ください!

・渡邉先生約4ヶ月の短い間ですがお世話になりました。 私は新米の営業マンなので、イノベーションのためにクライアントから 悩みを聞きだす演習、とても参考になりました。 必殺”と、おっしゃいますと?”これから使わせていただきます。

・約4ヶ月7回にわたり、貴重なご講義ありがとうございました。イノベーターたちは天上世界の住人などではなく、私たちと同じ地平に立つ地続きの存在。イノベーティブなことをしでかすための方法論は決して突飛なものではない……ということで創造的課題解決の型を学んできましたが、型とはつまり実技ですから、これから稽古と実践を繰り返して身につけていかないとしょうがない。もちろん現時点では身についていない。あくまでここがスタートライン、終わりどころか始まってもいないという気持ちでおります。日々の業務の繁忙さに負けず、とにかく実践していきたいと思います。

・プロセスイノベーション研究会に参加して渡邊さんの講義を受けて感じたことはアイデア出しを行う際には堅苦しくならずにリラックスした気持ちで楽しく意見を出し合い、人の意見を尊重すべきであるということを改めて実感しました。
また、後半は営業のテクニックについてのお話もあり、大変参考にさせていただきました。
私の場合、新製品の企画や、営業の仕事を行っているためまさに必要スキルの講習でした。
今回で講義は終了となりますが、ここからは自分なりに学んだことを少しづつ実践し、今後の仕事面に役立てたいと思います。ありがとうございました。

・Estimado のぶさん, のぶさんのセミナー、毎回、毎回、本当にすっごい楽しみでした♫ そして毎回、毎回、期待を裏切らず、楽しかったです。 びっちゃんみたいな若手の才能のスゴさにビックリしたり、 おじさま達のたじたじ姿も可愛かったし、わいわい盛り上がる姿に刺激がいっぱいありました。 でもやっぱり、 あー、私ってやっぱこの生き方でいいんじゃんねっ!!d(≧▽≦)b って、そう力強く思えたのが、何よりの収穫! せっかくの再会、これからもちょいちょい絡みましょう

・難しいと考えていたイノベーションのきっかけを楽しくご教授いただきありがとうございました。
普段仕事に追われているばかりで、なかなか新しい発想が思い浮かびませんでした。
でも、先生のセミナーは本当に楽しかったです。お客様との会議中でも抜け出し参加させていただいています。
セミナーでは、まだまだですが、お客様と共感し、問題の本質を見つけ、創造的解決方法を提案することを体験できました。
ご教授いただいたことを糧に、イノベーションを起こせるよう、常に考えることを楽しんでいきたいと思いました。
先生の落語のような声色を変えて話される方法やヒアリング手法など、いろいろと現場で使わせていただきます。
いろいろご教授いただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

・初回にたくさん散りばめられたアイスブレイクでノックアウトされ、次の研究会が待ち遠しい自分がいました。
ここでは普段考えられないぐらい体がリラックスし、心が開放されていました。
心を開放すると、相手に興味が沸き、相手を知ろうとし、また自分のことも飾らず知ってもらおうとするようになり、そこに考えや思いが交錯し、新しい発想が生まれる予感がしました。
心を開放させ、次のステージに進みつつあると勘違いした私は、何か新しいことを実現させたいと思っています。
この素晴らしい時間を体験させていただいた渡邊さんに心から感謝いたします。

・私「ところで最近、火星人から『人工衛星とスペースコロニーの数が増えすぎて衛星軌道の確保が大変だ』と聞きましたが、こちらの星ではどうです?」
土星人「うちもそうだよ。土星は輪っかがあって軌道が限られてるからね」
私「そうですか…。実は私、惑星の環境ソリューションを提供してまして、他の星でも喜んでもらってるんですよ」
土星人「わ!すごい!ちょっと説明してよ」
私「あ…土星だけに『輪!すごい!』ですね?土星ギャグありがとうございます。説明の前にいくつか質問してもいいですか?
土星人「いいよ。でもその前に土星ギャグもっと聞く?」
私「輪!いいっスね!」
今回学んだイノベーションを起こすプロセスは、世の中で当たり前だと思われていることや自分の常識、偏見、遠慮を取り払うプロセスでもあります。 「面白いことをやろうとするなら何かに遠慮している場合じゃない」ということを強く思いました。いずれくるユニバーサル化時代でもイノベーションを起こし てやろうと思います!ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

 

◎皆が実践できる「イノベーションプロセス」を考える研究会のページ

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以上